平家物語・巻第十(原文・現代語訳)
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巻第十
■ 平家物語・巻第十
あらすじ
…
一の谷の戦いで、源義経による奇襲によって、多くの犠牲者を出し、壊滅的打撃を喫した平家は、讃岐国屋島に撤退した。しかし、平家の悲劇は、討死した者たちだけに留まらない。重衡は、捕虜となって、京や鎌倉で引き回され、最後は自らが焼き討ちした奈良で斬殺される。維盛は京に残した妻子との再会を果たすべく屋島を脱出するが、願いは叶わず、那智の沖で入水する。源氏に恭順の意を示していた頼盛は、鎌倉で源頼朝と対面するも、一門や家臣の信用をなくし、孤立する。そんな中、京では、武勲第一等の義経が、検非違使に任ぜられた。それはまた、新たな悲劇の始まりでもあった。
□ 平家物語・巻第十の原文・現代語訳(口語訳・解釈)
首渡
『
寿永三年二月七日…
』:源範頼と義経、一の谷で斃した平家一門の首を京で引き回す
『
小松の三位中将維盛卿の若君…
』:斉藤五、主君、平維盛の消息を、その妻子に伝える
『
三位中将も通ふ心なれば…
』:屋島の平維盛と京の妻子、手紙で気持ちを伝え合う
内裏女房
『
同十四日…
』:京の街を引き回される平重衡
『
三位中将の使は…
』:右馬允知時、主君、平重衡と対面する
『
やや久しうあつて…
』:平重衡、過去の恋人への手紙を右馬允知時に託す
『
右馬允、これにも思はれけるものをと…
』:平重衡からの手紙に涙する過去の恋人
『
知時持つて参りたり…
』:平重衡、過去の恋人と再会
『
かくて小夜も半ばになりければ…
』:平重衡の処刑後、菩提を弔う過去の恋人
屋島院宣
『
さる程に、平三左衛門重国…
』:後白河法皇、平重衡の身柄と三種の神器の交換を要求
請文
『
大臣殿、平大納言の元へは…
』:平重衡、院宣の趣旨を手紙で一門に伝える
『
さる程に、平大納言時忠卿をはじめとして…
』:平家一門、院宣の要求について合議
『
新中納言知盛の意見に申されけるは…
』:院宣に関する合議の結論
『
今月十四日の院宣…
』:院宣に対する平家の返答
『
曩祖平将軍貞盛…
』:平家、院宣の要求を拒否
戒文
『
三位中将、これを聞いて…
』:平重衡、法然との対面を要請
『
中将なのめならず悦びて…
』:平重衡、法然に死後の救済方法を質問
『
その時、上人涙に咽びて…
』:法然、平重衡に戒を授ける
『
御布施とおぼしくて…
』:平重衡、受戒の布施として、法然に硯を贈る
海道下
『
さる程に、本三位中将をば…
』:平重衡、梶原景時により、鎌倉に護送される
『
浜名の橋を渡り給へば…
』:平重衡、池田宿において、熊野の娘侍従と出会う
『
都を出でて日数経れば…
』:平重衡、鎌倉に到着
千手前
『
兵衛佐、急ぎ見参して申されけるは…
』:源頼朝と平重衡の対面
『
景時これを承つて…
』:平重衡と千手前の出会い
『
その夕、雨少し降つて…
』:千手前と朗詠に興じる平重衡
『
夜やうやう更けて…
』:項羽の故事を思い出す平重衡
『
さる程に、夜も明けければ…
』:その後の千手前
横笛
『
さる程に、小松の三位中将維盛卿は…
』:一門から離れ、高野山にたどり着く平維盛
『
高野に年来知り給へる聖あり…
』:平維盛と旧知である高野山の聖、滝口入道
『
頃は二月十日余りの事なれば…
』:滝口入道と横笛の悲恋
『
滝口入道、同宿の僧に会うて申しけるは…
』:平維盛と滝口入道の再会
高野巻
『
滝口入道、三位中将を見奉つて…
』:高野山の堂塔や奥の院を巡礼する平維盛
『
そもそも延喜の帝の御時…
』:弘法大師の伝説
維盛出家
『
「維盛が身の…
』:平維盛、出家を決意
『
ややあつて与三兵衛…
』:平維盛の従者、相次いで出家
『
これらが…
』:平維盛の出家
『
そもそも、唐皮といふ鎧…
』:高野山を後にする平維盛
熊野参詣
『
やうやうさし給ふ程に…
』:熊野、新宮、那智を参詣して回る平維盛
『
那智籠の僧共の中に…
』:平維盛の落魄を哀れむ那智の僧たち
維盛入水
『
三つの山の参詣事ゆゑなくとげ給ひしかば…
』:入水を決意するも、都の妻子を想う平維盛
『
聖も哀れに覚えけれども…
』:自らの動揺を抑え、平維盛に語りかける滝口入道
『
源氏の先祖伊予入道頼義は…
』:平維盛、那智の沖において入水
三日平氏
『
舎人武里も同じく入らむとしけるを…
』:滝口入道に入水を引き止められた平維盛の従者、武里
『
武里は泣く泣く屋島へ参りけり…
』:平維盛の入水を知り、悲嘆にくれる平家の人々
『
四月一日…
』:源頼朝の招きに応じ、鎌倉に下向する平頼盛
『
弥平兵衛宗清といふ侍あり…
』:平頼盛に随行することを拒絶する平宗清
『
同十六日…
』:平田入道定次を大将とする伊勢平氏が反乱を起こし、源氏に殲滅される
『
さる程に、小松の三位中将維盛卿の北の方は…
』:夫、平維盛の菩提を弔うため出家する北の方
藤戸
『
これを鎌倉の兵衛佐還り聞き給ひて…
』:都落ちから一年、ますます意気消沈する平家一門
『
同二十八日、新帝の御即位あり…
』:平家追討のために都を進発する源範頼
『
源平の陣の間…
』:藤戸の浦を偵察する佐々木盛綱
『
同二十六日の辰刻ばかり…
』:馬で渡海し、平家を襲撃する佐々木盛綱
大嘗会之沙汰
『
同二十七日、都には九郎判官義経…
』:源義経、検非違使に任命される
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