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花の色は ― 六音で字余り。「花」は、桜。「花の色」は、女性の容色のたとえ。 |
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うつりにけりな ― 「うつり」は、ラ行四段の動詞「うつる」の連用形で、「衰える・色あせる」の意。「な」は、詠嘆の終助詞。 |
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いたづらに ― 「むなしく・無駄に」の意。「ふる」にかかる。 |
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ふる ― 「経る」と「降る」の掛詞。上を受けると「世に経る」となり、下に続くと「降るながめ」となる。「経る」は、「時間が経過する・暮らす」の意。 |
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ながめ ― 「長雨」と「眺め」の掛詞。「降る」を受けると「降る長雨」となり、「経る」を受けると「経る眺め」となる。 |
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二句切れ・倒置法 |