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村雨の ― 「村雨」は、にわか雨。秋から冬にかけて、急に激しく降る通り雨。「の」は、連体修飾格の格助詞。 |
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露もまだひぬ ― 「露」は、雨露。「も」は、強意の係助詞。「ひ」は、ハ行上一段の動詞「干る」の未然形。「ぬ」は、打消の助動詞「ず」の連体形。 |
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真木の葉に ― 「真木」は、檜・杉・松などの常緑樹の総称。とくに、良質の木材となる檜をさす。「に」は、場所を表す格助詞。 |
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霧立ちのぼる ― 「霧」は、細かい水滴が立ちこめて煙のようになったもの。平安時代以降は、春に立つものを霞、秋に立つものを霧と区別するようになった。 |
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秋の夕暮れ ― 体言止めにより、感動を表す。 |
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寂蓮法師には、この歌の他に、秋の夕暮れを詠んだ代表作があり、他の二人の作品と併せて三夕の歌という。 |
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さびしさは その色としも なかりけり 真木立つ山の 秋の夕暮れ (寂蓮法師) |
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心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮れ (西行法師) |
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見渡せば 花も紅葉も なかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮れ (藤原定家) |