小倉百人一首 - 皇太后宮大夫俊成
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小倉百人一首
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皇太后宮大夫俊成
世の中なんて、どうにもならないものだ。(世俗を離れるべく)思いつめて入り込んだ山の奥にも、鹿が悲しげに鳴いているようだ。
皇太后宮大夫俊成 (こうたいごうぐうのだいぶとしなり)
藤原俊成 (ふじわらのとしなり) 1114〜1204 平安末期・鎌倉初期の歌人・歌学者。
定家
の父。後白河法皇の院宣により『千載集』を撰進。歌論書『古来風体抄』、家集『長秋詠藻』などを著し、幽玄の歌風を確立した。平安期の古今調から鎌倉期の新古今調への転換期において、歌壇の第一人者として指導的な立場にあった。
○
世の中よ ― 「よ」は、詠嘆の間投助詞。
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道こそなけれ ― 「こそ」と「なけれ」は、係り結びの関係。「道」は、方法・手段の意。「こそ」は、強意の係助詞。「なけれ」は、ク活用の形容詞「なし」の已然形で、「こそ」の結び。「道こそなけれ」で、どうする方法もない。二句切れ。
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思ひ入る ― 思い込む。「入る」には、山に「入る」意味が重ねられている。
○
山の奥にも ― 「に」は、場所を表す格助詞。「も」は、並列を表す係助詞。
○
鹿ぞ鳴くなる ― 「ぞ」と「なる」は、係り結びの関係。「ぞ」は、強意の係助詞。「なる」は、推定の助動詞「なり」の連体形で、「ぞ」の結び。
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