かひなく立たむ名こそ惜しけれ ― 「こそ」と「惜しけれ」は、係り結びの関係。「かひなく」は、腕(かいな)と甲斐・詮・効(かい)の掛詞。「む」は、仮定を表す助動詞。「名」は、浮名。「こそ」は、強意の係助詞。ほんの短い時間、腕枕で寝ただけで、意味のない浮名が立ったら口惜しいということ。