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ひさかたの ― 「光」にかかる枕詞。ほかに、「天・日・月・空・雲・雨」など天空や気象に関するものにかかる。 |
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光のどけき ― 「光」は、日の光。「のどけき」は、形容詞「のどけし」の連体形で、「のどかだ・穏やかだ」の意。「光のどけき」で、「春の日」を修飾する連体修飾格となり、「光がのどかな」の意、。 |
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静心なく ― 「静心」は、静かな心・落ち着いた心。「花」を心のあるものとして擬人化している。「静心なく」で、「散るらむ」を修飾する連用修飾格となり、「落ち着いた心がなく」の意。「のどけき」と「静心なく」が対照されている。 |
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花の散るらむ ― 「の」は、主格の格助詞。「らむ」は、原因推量の助動詞で、「落ち着いた心がない」原因を推量する。また、「花の散る」原因を「静心なく」とし、「落ち着いた心がないので、花は散るのだろう」とする説もある。 |