小倉百人一首 - 後鳥羽院

学ぶ・教える.COM > 小倉百人一首 > 後鳥羽院
99 後鳥羽院
人も惜し 人も恨めし あぢきなく 世を思ふゆゑに 物思ふ身は
現代語訳  
人をいとおしく思うこともあれば、人を恨めしく思うこともある。思うにまかせず、苦々しくこの世を思うがゆえに、あれこれと思い煩うこの私は。
作者  
後鳥羽院 (ごとばいん)

後鳥羽天皇 1180〜1239 在位1183〜1198 第82代天皇。高倉天皇の第4皇子。諸芸、とくに歌道に優れ、和歌所を設置し、『新古今和歌集』を勅撰。承久の乱で敗れて隠岐に配流され、その地で崩御。

文法と語句
人も惜し人も恨めし ― 「人も惜し」と「人も恨めし」は、並列。「惜し」は、いとおしい。両方の「人」を同一人物とする説と別人とする説がある。
あぢきなく ― 思うようにならない気持ちを表すク活用の形容詞、「あぢきなし」の連用形で、「思う」にかかる。
世を思ふゆゑに ― 字余り。「世」は、この世。「に」は、原因・理由を表す格助詞。
物思う身は ― 意味上、ここから初句に続く倒置法。「物思う」は、思い煩うこと。「身」は、自分自身。「は」は、強意の係助詞。
 小倉百人一首 - 番号一覧
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50
51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75
76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100
Copyright (C) 2019 学ぶ・教える.COM All Rights Reserved.