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瀬をはやみ ― 川底が浅く、流れの速いところ。「AをBみ」で原因・理由を表す。「AがBなので」の意。Aは名詞、Bは形容詞の語幹。「瀬をはやみ」で、川瀬の流れが速いのでの意。 |
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岩にせかるる滝川の ― 「せか」は、カ行四段の動詞「せく」の未然形。「せかるる」で、せき止められるの意。「滝川」は、急流・激流。現代語の滝に相当する古語は、垂水(たるみ)。「の」は、比喩を表す格助詞。ここまでが、「われても」を導き出すための序詞。 |
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われても末に ― 「われ」は、水の流れが岩に当たって分かれることと愛し合う二人が別れることを表す。「ても」は、接続助詞+強意の係助詞で、逆接の仮定条件を表す。「末」は、将来・行く末。 |
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あはむとぞ思ふ ― 「ぞ」と「思ふ」は、係り結びの関係。「あは」は、水が合流することと別れた二人が再び結ばれることを表す。「ぞ」は、強意の係助詞。「思ふ」は、ハ行四段の動詞「思ふ」の連体形で、「ぞ」の結び。 |